「おい。」 低く、凛とした声が響いた。 「邪魔だ、どけ。」 「げっ、鳳……」 「…お前、2年のくせに生意気だよな?」 声の主は鳳くんで、3年生は睨みながら鳳くんに喧嘩を売る。 「あ?あんたらが避けりゃ、ぶつからなかっただろうが。それでいて2年の女に手をだすとか……男として小せえんだよ。」 ポケットに両手を入れて立ったまま、気だるそうにそう言った。