私のヒーロー=ヤンキー君☆



「…りま。」

りまに菅原を追えと目で促すと、頷いて、菅原を追って行った。

「…幸平。」
「あー…はは、やっちまった。」

幸平はそう言うと、教室から出た。
暫く菅原が走って行った方向を眺める。

「……くそっ!!」

幸平はそう吐き捨てると歩き始めた。
俺は幸平の少し後ろを歩いた。

「……龍…」
「…何だ?」
「普通に、聞くつもりやったんやで?それが…ついカッとしちまった…いつも気にならないのになぁ…」

そう言って振り返った幸平は、寂しそうに、悲しそうに笑った。


くしゃっ


「ちょお!?急に何すんねん!!」

俺より数㎝背の小さい幸平の髪をくしゃっと撫でる。