いつもなら気にもとめない返しに、今日は幸平が食いついた。
「意味わからんわ…そっちが聞いてきたから言っただけやろ?別にしたくてしたんとちゃうわ!!毎回毎回、俺の何が嫌なんや!?言うてみぃや!!」
机を見て黙っていた菅原は、少し間を空けると、
「……い…」
「茉智ちゃん?」
バンッ!!
菅原は勢いよく机を叩いて立ち上がると、幸平を睨んで、
「あんたなんて大っ嫌いよ!!!!」
そう言って教室を飛び出した。
「ま、茉智!?」
「おい、菅原!!」
菅原を呼び止めるが、廊下を走って行っちまった。
幸平は菅原が飛び出して行った教室の入り口を呆然と見ていた。
菅原は泣いていたようで、幸平も小さく呟いてた。



