俺は声をかけた。 しかし、みんなビクッと体を震わせると恐々と俺を見る。 それでもやっぱり、お前は怖がらねぇのな。 「おい、あんた。」 そう言って指をさすと、その女……武宮 りまは何のためらいもなく、俺の方に向かって歩いて来た。 下から俺を見つめて、首を傾げる。 トクッ… 心臓が、小さく跳ねた。