「龍雅!!」 扉を凄い力で蹴っていたのは、龍雅だった。 「…神崎…りまに手、出すんじゃねぇ…!」 「まだ出しとらんわ。逆に、腹に蹴り入れられたんだけど?」 「はっ!さすが俺の女だぜ…」 龍雅が鼻で笑うと、私を見た。 トクンッ… 真剣な瞳に吸い込まれそうになる。 「…りまに手荒なことしやがって…」 ザッ、と物陰から出てきたヤンキー達が、龍雅を囲んだ。 20人くらいいる。 「龍雅、危ないよ!!」 「……心配すんな…」 体調だって悪いのに… 何もできない自分が憎い。