私のヒーロー=ヤンキー君☆



電話の通話ボタンを押してすぐ、菅原に呼びかけた。

『鳳!?どうしよう、大変なことが起きて…』
「落ち着け、菅原。どうした、何があった?」
「何や、茉智か?どしたんや…」
『り、りまが…りまが…』


耳を疑った。
頭に過ったのは『神崎』のあの時の言葉で、

『またお会いしましょう、お姫様方。』

そして、今菅原から聞いた言葉で体が勝手に動いてた。

幸平が俺を呼び止める声は遠くなる。

俺は、ただ走ってた。



『りまが、さらわれた……』



「…りま…無事でいろよ!!」