あたしはそのブレザーを菅田くんにさしだす。 「ん?あっブレザーね。」 そう言って菅田くんはブレザーを受け取る。 そのときに一瞬だけ菅田くんの指先とあたしの指先が触れ合った。 あたしはその手をすぐに引っ込める。 菅田くんはそんなことなんて気にしていないようす。 なんかあたしだけ余計に意識しちゃってるみたいじゃん。 もう帰ろう…。 「…じゃ、あたしは帰るね、ありがとう。」