人々の注目を集めまくった夏祭りから早1週間。
何があるわけでもなく、時間だけがあたしを攫った。




何かと理由を付けて会いたがる神崎さんにあたしは少々の苛立ちを覚えていた。




「あたしは誰にも愛されない人生送るんだから!」
「別に良いけど、校門前の改造バイクと痛車はどう説明する?『刹那Love』、とか『姐御♡夕俟』とか結構な痛さだったけど」




綾ちゃんがあたしに突き付けた携帯の画面には、確かに『刹那Love』と書かれた改造バイクが神崎さんと共に写っていた。