「ううん、なんでもないよー。ははは。」
嘘・・・顔笑ってないよ。
怖い・・・なにかあったのかな・・・。
「梨乃ちゃん、さっきの男の子って名前なんていうの?かっこいいね!」
篤志のことかな・・・。
篤志って学校で有名なはず・・・なんで知らないんだろ。
「えっと、田中篤志っていうんだけど・・・。」
「ふーん、そっか。かっこいいね。」
「う・・・うん。」

星ちゃんの態度がおかしいまま、
お昼は終わった。

―――――・・・
―――・・・
――・・
「梨乃~!帰ろう!」
篤志が教室に顔をだした。
篤志と帰るのが日課になっている。
1か月前、私がひきこもりだったなんて
思えない。
すべて篤志のおかげ・・・。