彼女はニコッと僕にほほえみ、
「ナイス」
とつぶやいた。

女子にそんなことされたのははじめてで、ましてや好きな人にされたもんだから、胸の高鳴りと顔のほてりはしばらく続いた。

あんな子だったんだ……

最初は静かな印象だったから、彼女の素にとても驚いた。「人は見かけによらない」とはこのことだ。と思った。

「次は〜…」
次々と自己紹介を続けていく中、彼女の行為に対して浮かぶ様々な感情を抑えるのに必死だった。