部屋に戻りアリスはさっきのことをレンに話しました。




アリス「 さっきね、お父様の本を読んだの 」






レン「 ・・・珍しいですね 」





アリス「 それでね、私、混乱して… 」






レン「 混乱?…難しい本だったんですか? 」







アリス「 レンは私の、特別な存在だって思ってたわ。
    でも、それが何なのか解らなかった。」



しばし沈黙が流れ・・・




アリス「・・・これが、愛なのね?さっき、私確かにレンの声にドキドキしたわ。
    こんなの今更気付くなんて遅くて…もう、どうしたらいいか…っ 」





途中で泣き出してしまったアリスを、レンは腕の中に閉じ込めました。






お嬢様でも、アリスは普通の女の子なんだと、レンは思いました。






レン「 俺、お嬢様に好かれていたんですね? 」




レンは一人称が私から俺にかわり、確認するようにアリスに言ったけれど、レン確信がありました。






だけど、言葉で伝えられることがこんなに嬉しいとはレンも思っていませんでした。








レン「 それなら俺は、ずっとお嬢様の隣にいます。 」






アリス「 ・・・っ、うん。  
    ・・・レン? 」




レン「 はい? 」






アリス「 大好きよ 」







レン「・・・俺も大好きです 」







恋愛を知ったお嬢様は、そっと執事に寄り添うのでした。










□ END □


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