僕は友達がいなかった。

その悲しみに泣いていた僕に
君は手を差し伸べてくれた。

とても温かくて優しい手。

そんなの初めてで、
僕はどうにかしそうだった事を
今でも覚えている。

毎日放課後会うにつれて
僕等は惹かれあっていった。

「内気で弱虫」
いつか君に言われた言葉。

そんな僕に
君は好きだと抱きしめてくれた。

初めてがいっぱいで
そのいっぱいな初めてが
君で埋め尽くされていた。

僕も君が大好きだった。