俺は、お兄さんが帰ってのを待った。

作ったハンバーグと共に。



暇だなーお兄さんまだかなー?


お兄さん…寂しいよ。


そう思った時だった。

「ただ今。」

お兄さんが帰って来た。

俺はすぐに玄関に向かった。

「お帰りお兄さん。」

「おう。」

俺は、お兄さんの鞄を持ち上げた。

「ハンバーグだよ。お兄さん早く食べよ?」

「じゃあ少し待ってろ」

お兄さんは、靴を脱ぐとそのまま俺の持ち上げた鞄を取り上げて自分の部屋へ向かった。

俺も、ご飯の準備で台所に戻った。



「お兄さん出来たよーっ」

俺が、大きめの声を出すとお兄さんは「今行く」と言ってすぐに来てくれた。

「食べよ?」

「ああ!」

お兄さんは、ハンバーグを見て目が輝いた様に見えた。

「ねぇお兄さん」

「ん?なんだ」

「美味しいですか?」

俺は、お兄さんを見た。
「まーな」

「良かった」

俺は、「お兄さん大好き。」と言ったが、この前の様に「きも…」と顔を歪められた。

「きもくて結構です」

俺は、にっこり返した。