ヒラヒラと手を振って見送る明菜にあたしは別れを告げ、急いで生徒会室へ向かった。
……よし!
生徒会室に到着したあたしは、両手で頬をペチンとたたいて気合を入れてから、勢いよくドアをあけた。
ガラッ!
「……あれ?」
生徒会室に足を踏み入れ、キョロキョロと中を見渡す。
だれも、いない……?
てことは、滝川くんよりもはやく来たんだ。
だとしたら、少なくとも文句を言われることはない。
ホッとして滝川くんが来るまで座って待っていようとソファのほうへ近づいた瞬間。
「……えっ」
あたしは思わず目を丸くした。


