「わ、悪いけどそれだけは……」
それだけは勘弁してほしい。
副会長だなんて、まだかわいいものだ。
彼女になったなんて、周りに知られたら……どんな目にあうかわからない。
あたしの平和な高校生生活が終わっちゃう……!
「ふうん。じゃ、アイツらにバラすけど。キスのこと」
別の話に夢中になっている朝輝先輩たちにチラリと視線を投げたあと、滝川くんは平然とした顔で言った。
「ダメダメ!絶対ダメ!」
「なら、なるよな?俺の彼女に」
「いや、落ち着こう!ね?大体、あたしじゃなくても滝川くんの彼女になりたい人、他にいっぱいいるよ!」
どうせなら滝川くんを好きな人を彼女にしたほうが、これから先、明るい未来が待ってるって!


