あたしはあえて返事をしなかった。
どうして生徒会室に行かなくちゃならないの?
しかも、仮に行ったところで本当にあたしの知りたいことを教えてくれるかもわからないし……。
そう思いながら口を閉じたままでいると、
「あーあ、助けてやったのになぁ……東川くんから」と、滝川くんがわざとらしいため息をつく。
ギクッ!
心臓がどきりと音を立てた。
ま、まさかあたし、脅迫されてる?
「なのに、その恩も忘れて言うこと聞かないやつがいるんだな」
「…………」
確信した。
これは脅迫だ。
さっき助けたことを引き合いにして、無理にでも生徒会室に来させようとしている。