パチッと目が合った。



「なんでも、ない」



……どうしよう、もうずいぶん日がたつのにまだ頭から離れない。



あのときのキスと、言葉が。



だけど、翌日から元気に学校にきた滝川くんは何事もなかったように普段通りだった。



おかしいのは、あたしだ。



プリントを10枚コピーすればいいものを、ゼロをひとつ多く付けて100枚にしちゃったり……。