そう言ってわざとあたしの顔をのぞきこむ。 全然うれしくない……。 「も、もうヤダ。やっぱり帰る」 「ククッ……。わりぃ、つい……」 『つい』ってなによ、『つい』って……。 滝川くんから顔を背けて、プクッとほおを膨らませた。 「悪かったって。な?」 「…………」 「たぶん今日はからかわないから、許してよ」 「……たぶん、って」