そう言って滝川くんはコンビニの袋も受け取った。
そして、袋の中からペットボトルのお茶を取り出して、口に含んだ。
「ねぇ……寝てなくていいの?」
熱があるのに寝てなくて平気なのかな。
少なくとも、さっきより顔色が悪くなってきている気がするんだけど……。
「ん?別に平気だけど……ゴホッ」
『平気』と言ったそばから咳をしてる滝川くんに、あたしは急いで駆け寄る。
「ちょっ、熱上がってるんじゃない?」
「……だから、平気だって」
本人はそう言うけど、あたしから見たら全然平気そうに見えない。
「もうねなよ。治らないよ?あたしは帰るから……」
なんだか少し名残惜しいけど、これ以上、容態を悪くさせるわけにはいかない。


