『今日は、新たに決まった副会長をお知らせするためにこの場を借りました』
……え?
お知らせってまさか……。
冷や汗が背中を伝う。
だけど、そのときにはすでになにもかもか遅かった。
『新しくこの聖花高校の副会長になったのは、1年1組の白川 乃愛さんです。……ちなみに、俺の彼女なんで手ぇ出さないでください」
滝川くんの声が、教室内に響き渡った。
クラスメートの視線が、一気にあたしに集中する。
そんな中、明菜だけはニヤニヤとあたしを見ていた。
「ちょっと乃愛、どういうこと!?滝川くん、今、乃愛のこと『彼女』って言ったよね!?しかも副会長って!」
「滝川くんといつの間に仲良くなったの!?それに、生徒会って頭いい人しか入れないんじゃないの!?」
「滝川くん、今まで彼女作ったことないのに、どうしていきなり乃愛が彼女なわけ!?」