『あーっ、じゃ学校置きっぱじゃんっ!?』


なんて言って足をバタバタさせて、そのマイペース過ぎる世界には、あたしの嫌味なんてまるで通じない。


『使うから持って帰ってきてって言ったのが先月の話なんだけど…』


全くこの人は…


呆れるあたしを他所に今度は思いっきり伸びをして横に一回転、ごろんと体勢を変えた。


『もー、めんどくさいよ、南深さぁ、いい加減この道路何とかしろよ、それかお前の住所うちん家移してとりあえず学校きてよ』


ベットに腰掛けた恭次は髪の毛をぐしゃぐしゃしながら、本当にだるだるに言う。


『だから不可能だし、あたしを都合良く使わないでっ』

『お前かわいくないぞ、その言い方はなんだよ』


溜め息とか吐いちゃって、謎に逆ギレ気味に彼は言う。


『可愛くなくて結構です!!』


恭次と話してるとすぐこんな口調になっちゃうあたし。


『お前、2年になって、ますますヒネクレたんじゃないの?』

『うるさい!誰のせいよ?』

『はぁ?知らないし!』

『恭次が自分勝手ばっかするからでしょ?!』

『はぁ?何言ってんだ?!』