側に俺が来るだけでも可愛く笑ってたじゃねぇか?


「俺が居ないと嫌だ」と泣いてたじゃねぇか?


昔から可愛い顔してるくせに。

台無しだぜ?


今のこの生意気っぷり!!


あの頃と天と地だ。



南深よ…

いつまでも突っ張ってると、俺だっていい加減見放すよ?



『またすぐ出来るよ彼女なんて♪』


そうして、また同じようなことをサラッと言う。


『恭次さぁ…好きな子いないわけ?そういう人と付き合えば良いのに…』


冷やかに返す南深…


うるせぇ…



『好きなヤツなんていないよ。別に楽しく遊べる子が居たらそれでいいし♪まぁ言うならば、俺を好きな子はみんな好きかな♪』


へらりと返答。


そうだよ。

楽しく遊べればいいんだ。



俺を好きで、可愛いく笑う子だったら誰でもいいよ。


でも…


そうだなぁ、好きなヤツかぁ…





そうだなぁ?


じゃぁ言ってやろうか南深?


俺が好きなヤツは強いて言うなら…




昔のお前みたいなヤツだ。





だから今の可愛さが欠片もないお前なんか大っ嫌いだ!!


俺というほどの男が近くに居るってのに全く気にしないお前なんか…


大っ嫌いだ!!



お前の態度は確実に「俺の事嫌い」と言っている。


周りの子達と、こいつは天と地だ!!



地ってゆうか地下だ地下!!



だから


俺はお前が大っ嫌いだ!!




『調子に乗るのも大概にしなよ…』




そんな事を思っていると南深は吐き捨てるように言った。



『帰るね…』



そうして、立ち上がる。



『辞書…早く持って帰ってきて…』




それだけ言うと、「バイバイ」も言わずに行ってしまった。



振り向きもしないって、どういうことだよっ?


かわいっくねぇぇぇええ!!!