恭次がピョイと取り上げていたのだ。


そして、自分の持っていたのを代わりにあたしの手の中に置く。


『半分こ♪』


あ…///


びっくりして自分が少し赤くなるのがわかった。


『何すんのよ!』


恭次はそんなあたしを普通にスルーして


『学校楽しい?』


と聞いてくる。


小学校の時は、つくづく恭次と一緒に居たんだなって離れてから思い知った。


本当は不安だらけだよ…


素直になんて言えないけれど、、、



『ぼちぼち』


つい素っ気なく答えてしまった。


あーっあたしは本当に可愛くない…



『好きな人できたぁー?』


えっ…?


恭次はプリンを頬張りながら平然と聞いてくる。



『い…いない』


あたふたしながら小さな声で返事。


『ふーん。そう』


『きょ恭次は結局今回、何で別れたの?』


さっきは聞けなかったけど、本当はちょっと気になっていた。


『んー別に。「恭次くんには付いていけない」って言われた…』


『やっぱり振られたんじゃん?』


『そーかな?どーかな?』


『それにしても、微塵も落ち込んでないね?全然平気なの?』


何気無くあたしが言った言葉に


『気になったの?』


となぜかパッと屈託のない顔。



しまった…


ドキドキドキドキ…


この顔は反則だ


今は意地悪しか言わないのに、時々昔の優しい恭次の顔になる。

それはとても無邪気な顔。


そんな時は、あたしは、何だか胸が苦しくなる。


だって、あの頃は。。。

って、ふと、上手く言えない気持ちにギュってなるんだ。



『気にしない。だって恭次が別れても平気なの、いつもの事じゃん』


そんな小さな動揺を気づかれたくなくて、そっけなく答えた。