貴女の声が
聴こえた気がした。

貴女が小さい壷に入って

墓石に名前が刻まれて
小さい筈の私より小さくなって
軽々しく頭も撫でられそうなのに

柔らかい髪がない
温かい腕がない
眩しい笑顔がないのは

なんで?

貴女がいない
貴女がいない事が
こんなにも哀しいのに

貴女は、いない。

いないはずなのに

唄声が聴こえた気がした

そうだ。

私の中
いつだって想い出せば


貴女の声は聞こえる。