雅樹 side



「亜子!なんで俺をかばったんだ!亜子!」

俺はパニクりながら
運転手と救急車を待っていた。
「ホントにすまない。僕が、気付かなかったために…」
「いえ…信号が赤になる直前に飛び出した俺らも悪いです。どうか頭をあげてください。」

あのとき、俺が決めたのに。
俺が、一生亜子を守ると決めたのに!!

亜子…生きてくれ。
お前のためならなんでもする。

チクショウ!救急車はまだかよ!


「怪我人はどこですか!?」

やっときた!
「ここです!はやく来てください!はやく!!」

「かなり弱っています。私も病院に連れてってください。」

「あなたは?」

「この子を引いてしまった運転手。そして、脳外科医です。」
「…分かりました。乗ってください。そこの君も!彼氏君だろ?乗りなさい。」
「ありがとうございます。」

亜子。辛いだろ?痛いだろ?今すぐ変われるなら変わりたい。
もう少しだから耐えてくれ。