さ「行ってきます。」

「しーーん」

さ「はぁ…」


私の家では、親が夜に働いてる。

しかもろくに帰ってこない。

今は、お兄ちゃんとその先輩。友達と住んでいる。

朝は、夜遅くまで飲んでたり麻雀してたから皆が寝てる。


うちが何処にいこうとも、何時に帰ろうとも、誰も何も言わない。

皆、うちのことはどうでもいい。


先「おはようございます」

さ「・・・」


ガラガラ

教室の扉を開ける。

誰もいない。
そりゃあそうだろう。
7時前に学校に着いたんだから。


あの家に居たくなかった。学校をサボりそうで。
行きたくなくなるから。

私は、本当の友達は居ない。作らない。


皆が、自分の中身を見てくれないから。

金目当てとか。
男目当てしかいない。

見方なんていない。

自分がいじめられるのが怖いから、偉いやつに従う。

自分の意志を言わない。

そんな奴が大っ嫌い。


皆がそうだ。


ガラ。

南「さやか、おっはよ〜」