「あ、二人できたのか?茜は長くなるぞー。覚悟しておけよー」
「え!やだ!いいことだけ話して!」
教室までついた瞬間、先生が教室からでてきた。
なんとも、無茶な願いを言う茜を、面白そうに、からかった。茜を苛めたくなる気持ちは、わかる。
「まずは優等生の、ちーからか。えっと、春原(スノハラ)さんですね?どうぞ」
「はい」
教室の中に入ると、また緊張感が私を襲う。私は静かに椅子に座った。
「二者懇談で、って聞いていたから驚きました。よかったな。ちー」
「……」
「ちー?」
「あ、はい」
呼ばれてたの、気付かなかった…。
先生には怪訝そうに見られた。
「…はじめようか。こちらが夏休みの決まりと、知那さんの成績表です」
成績表を出されて除いた。頑張ってるだけあって、成績はそこそこいい。それに少しホッとする。
