「あ、ちー、5番さんオーダー」

「はい。いらっしゃいませ。ご注文をお伺いいたします」

「あ、ちーさんだー。今日でポイントたまったんだよー。だから、ティラミスか、ショートケーキで迷ってるの」



接客は好き。感情が乏しいのは、自分でも気づいてる。それでも常連さん達はいつも、笑顔で答えてくれる。



「ティラミスは、今月いっぱいで、なくなっちゃうんです。ですから、いかがでしょうか?」

「えー!なくなっちゃうのっ?じゃあティラミスにするー」


女子高生相手の接客が、一番好き。だって可愛いから。


「じゃあ、あたしがショートにする」

「ありがとう、上総~っ」

「はいはい。陽菜、飲み物は?」

「りんごー!」

「じゃあ、ストレートティーとりんごジュース」


上総ちゃんが、大人っぽい笑みで、私にいった。こんな友達、羨ましい。


「かしこまりました。ティラミスとショート。ストレートティーとりんごジュースですね?他にご注文は?」

「以上で」

「畏まりました。少々お待ち下さい」