入ってみると、メンバーらしき人たちがいた。
「こんにちは・・・」私は挨拶した。
「おせーよ新人!!!」1番顔の怖いメンバーらしき人に、思いっきり怒鳴られた。
新人て私の事かな・・・。
「あっ!真二!すぐ怒鳴るなよ」もう一人のメンバーらしき人が言った。
私・・・・まだ入るなんて言ってない。
「えっと・・・、この顔の怖いほうが:真二:ンで、こっちが:正樹:!!」大和君が2人の自己紹介をした。
「おい新人!」真二・・・君が私に言った。
「お前新人のくせに、遅刻してんじゃねーよ!」
「真二!お前怒鳴りすぎ!!」大和君が言った。
私まだバンドは入るなんて言ってない。
「新人、新人、って・・・」もう・・・我慢の限界。
「えっ?ねこちゃん?」大和君が聞いた。
「新人、新人、ってなんなんですか!?私まだこのバンドに入るなんて一言も言ってないじゃないですか!!」大和君と正樹君がびっくりしてる・・・。
「はぁ・・・、帰ります・・・。」私が言った。
「待って!!」正樹君が私を呼び止めた。
「なんですか?私ここにはもう用ありません!」振り切るように言った。
バンドなんて・・・どうせ無理なことだったのに・・・。
「ねこちゃん!!バンドやりたくてここに来たんじゃないの!?」私だってバンドやりたい。
でも、「バンドなんて無理なんですぅ!!!」それだけ言って、練習場所を出た。
私は、どこ行くかも分からず、ただまっすぐ走った。
さっき出てきた涙を乾かすために・・・。
「はぁ、ここどこだろう・・・。」いつの間にか知らないところにいた。
「ふぇーん・・。」よく分からないけど泣けてきた。
ガサッ!「何!?」
「・・ちゃー・・ん」
「何・・?こっ怖いよぅ!!」ばっ!
「ねこちゃん!!」大和君がいる・・・。
真二くんと正樹君も。
「どっ、どこいったのか分からなかったから、探してた!」正樹君が言った。
「探したってバンドはできません!!」私は、きっぱり言った。
「何でバンド組めないの・・?」大和君が聞いてきた。
だって・・・、「わっ私の家厳しいから・・・・」正直に話した。
「よし!!じゃあ、明日ねこちゃんのお父さんとお母さんに話してくるか!!」話すって何を・・・?「まさか、私がバンド組んでいいか??」
「うん♪」大和君が言った。