あたし達はそのあと黙ってご飯を食べた
でも不思議なことに結人との沈黙は気まずくなかった
むしろ心地よい
ちょうど半分くらい食べたところで結人が声掛けてきた
「なぁ俺のペペロンチーノと交換しねぇ?」
「いいよ…はい?」
あたしは最初に食べていたカルボナーラを結人に渡した
なぜかあたしはそのペペロンチーノを食べることに緊張した
あたしが食べる前に結人が食べていたと考えるとドキドキした
この感覚知ってる……
違う…そんなことあっちゃいけない…
違う…違う…違う
あたしは叶多だけなんだから…
結局最後まで食べた
あたしはさっきまでとは違う気持ちを結人に抱いた
