A gun and handcuffs~銃と手錠~



「……羨ましかった…パパもママもいる麻耶が羨ましかった。あたしはもう誰もいない…でも、麻耶に心配されてる時はあたしも家族なのかな?って思った。それでも…それでもね?あたしにとってこの家は敵陣地でしかないのよ」


あたしは冷たく笑いながら言った


もう涙なんかでない


枯れてしまった


「敵…?」


「そうよ…あたしの幸せを奪った。麻耶たちはあたしの心もこの家もママがいたときの暖かさも…全部消したのよ」


あたしは最後にホントの気持ちを言った


あたしが逃げてるだけかもしれない


でも、後には引けないの…


「麻耶…さようなら」


あたしが冷たく告げると麻耶は笑った


「華夜…ごめんね?幸せになってね?」


………ッ!?


なんでそんなこと言うの?


あたしは撃てなかった…