* 「――で、何かすることはないんですかっ!?」 彼女は喧嘩内容を霞に話した。 誰とは言っていない。 別に言う必要もないだろう。 一段落ついたところで、羽兎が若干興奮気味に尋ねる。 人気がある探偵だ。 さぞかし依頼もたんまり溜まっているのだろう。 「そうッスねぇ……確か依頼が一つ来てた気が……」 霞はイチゴ味のポッキーを口にくわえたまま、デスクに置いてある書類をガサゴソと漁った。 期待に胸を膨らませながら、羽兎はソワソワと待つ。 しばらくして。