「ゆ、結実さん、記憶が……?」


まだ放心状態だけど、


必至にその言葉だけは


絞り出したみたい。


声が震えてるよ。


「ただいま、佳那汰くん」


私も言ってみたかったんだ。


いつも待ってるのは私だから。