廊下をくまなく探し、中庭や食堂を覗く。
だけど見つけられない。

ナースセンターで聞いてみようと思い、食堂を出ると……居た。

華奢で色白な、白衣の天使。


「直美さん!」


こちらに気付いた直美さんは、柔らかに微笑んで軽く手を上げた。


「周作くん、今日はどうしたの?」

「お医者さんや、看護士さん達に挨拶を。」


直美さんは、そう…と言って俯いた。

そして、ごめんね、と言ったんだ。