なんだソレ。馬鹿じゃねえの? 「下らねぇ……」 思わず声に出すと、じいちゃんが睨む。 「男はいつだって格好良くなけりゃいけねぇんだ。周作、今のお前は格好悪い。」 入院中でベッドに横になってる年寄りに、格好悪いと言われた俺。 なんなんだよ、このジジィは。 「うるせえな。勝手だろ。」 「そんなダセェ孫が居るなんて、俺までダセェだろ、馬鹿野郎。」 無茶苦茶だ。 じいちゃんの理屈は俺にはなかなか理解しがたい。 格好良い俺なんて、自分でも想像つかない。