ある日、俺は雑誌でも買おうと売店に向かった。

雑誌と言っても俺が読むのは青年向けの漫画雑誌だ。なんの知性もお洒落さも感じないが、別に良かった。


売店を出ると、直美さんがこちらに向かって来たのに気付いた俺。

全く、なんでこうよく遭遇するんだろう。


俺は例によって自分から声をかけたりはしない。

しかし、直美さんはアンテナでも張っているのか、すぐに俺に気付いた様子。

パッと笑顔を作り、俺に会釈した。