安っぽい食事を終えた俺達はそのまま別れた。

直美さんはすぐに仕事に戻ると言う。
看護士って仕事は、やっぱり大変そうだ。


俺がじいちゃんの病室に戻ると、じいちゃんはもう起きていた。


「よう、周作。どこ行ってたんだ?」

「あ、飯……食ってた。」


“直美さんと”と言うのは何だか気が引けたので黙っていた。


じいちゃんのベッドの側に寄り、丸椅子に腰掛ける。

ぼんやりとテレビを眺めながらも、俺の目には直美さんの眩しい笑顔が浮かんでは消えた。