「どっちか一人ここに残って」

「何言ってやがる、そんなわけ出来るわけないだろ」

ステラが何を考えているのか想像がつかない。

「ステラさん、確かにあのときアッシュが何でもすると言ったが」

スタンですら突然のことに口ごもる。

「聞いてくれないなら。正しい帰り道は教えない。迷って死ぬしかないよ」

クスリと笑う彼女は幼さが残る笑顔なのに、奥に魔性が見えた。

「ここに一人きりで寂しいのは分かる。ここで暮らすというのは…、だったら休みの時に会いにくるよ。二人で」