「おい、そいつらをお前はどうしたんだ?」

アッシュは2年程の行方不明事件を思い出した。

町の男数人が森に入って帰って来なくなった。

ステラの躊躇いのない性格を考えると

「森はルールを破るものに厳しいから」

ステラは淡々と答えた。森の怒りに触れるとそこにあるのは死あるのみ。

「自分の命で償ったんじゃない?」

「お前!」

人の死を軽んじるようなステラの態度が気に入らなかった。アッシュはステラの頬を叩いた。

ステラの小さな身体が床に沈む。

「アッシュ!」

スタンがアッシュの腕を掴んでステラから引き離した。

「人の死を笑うなんて尋常じゃねぇ!お前、やっぱり魔女だ!」

「言うこと一つ聞いてくれるって言ったよね。さいしょ…」

ステラは赤くなった頬を押さえることもせずに立ち上がった。