白の森

そんなことを考えているうちに瞼が重くなって来た。
眠ってはいけないと思いながらも、抗えず目を閉じてしまった。

「あなたたちのご飯も出来た…」

女が部屋に入るとアッシュがスタンを守るように眠っている。

「寝てる?」

女はトレイを床に置くと、自分が来ていたロングカーディガンをアッシュにかけた。

スタンの様子を見ながら、額に手を当てた。痛みはなさそうだが、熱が上がって来ているようだった。

傷のある腕にも触れてみるが腫れはさほどでもない。

少しだけ眉を寄せると女は床に置いたトレイを持って部屋を出た。