「助けてあげる」
確かに女はそう言った。顔を上げると、女はその美しい顔に満面の笑顔を浮かべていた。
まるで聖母のような優しい笑顔をしている。
「私のお願い、一つ聞いてくれたらね」
「何でもする、言ってくれ」
「後で言うわ」
女は、狼と大熊を控えさせると、アッシュの前の二つの薬草を取ると、スタンの側に膝をついた。
口でショウサの実を少しだけかじり、そのままスタンに口付けた。意識が朦朧としているスタンは身動きもせずに、口付けを受けその実を受け入れた。
「っ!!」
喉を通った瞬間、スタンが声を上げた。悲鳴に近い声だった。アッシュはすぐさま剣を女に向けた。
「お前、何をした」
主に剣を向けられたことに対して狼と大熊は唸り声をあげて警戒する。
「だから、これは気付け薬になるって言ったのに」
「ニガっ!こんなの食べたことない」
予想外の言葉にアッシュは息をついて剣を下ろした。後ろの二頭に両手を挙げて、自分の無害さをアピールした。
意識が朦朧としているスタンに気付け薬を与えただけだと女は言うと、血止め薬になるという、草を手で揉み始めた。
直ぐに草からは汁があふれ出していく。女はポケットから小さな布を取り出して草と汁をのせた。
確かに女はそう言った。顔を上げると、女はその美しい顔に満面の笑顔を浮かべていた。
まるで聖母のような優しい笑顔をしている。
「私のお願い、一つ聞いてくれたらね」
「何でもする、言ってくれ」
「後で言うわ」
女は、狼と大熊を控えさせると、アッシュの前の二つの薬草を取ると、スタンの側に膝をついた。
口でショウサの実を少しだけかじり、そのままスタンに口付けた。意識が朦朧としているスタンは身動きもせずに、口付けを受けその実を受け入れた。
「っ!!」
喉を通った瞬間、スタンが声を上げた。悲鳴に近い声だった。アッシュはすぐさま剣を女に向けた。
「お前、何をした」
主に剣を向けられたことに対して狼と大熊は唸り声をあげて警戒する。
「だから、これは気付け薬になるって言ったのに」
「ニガっ!こんなの食べたことない」
予想外の言葉にアッシュは息をついて剣を下ろした。後ろの二頭に両手を挙げて、自分の無害さをアピールした。
意識が朦朧としているスタンに気付け薬を与えただけだと女は言うと、血止め薬になるという、草を手で揉み始めた。
直ぐに草からは汁があふれ出していく。女はポケットから小さな布を取り出して草と汁をのせた。



