小学6年生になると、いじめにあうようになった。
きっかけは簡単。

5年生の終業式の日。
朝学校に行くと、親友の手鏡に「死ね」という落書きが書かれていた。
犯人は分からなかった。

その頃私はブラスバンド部に入っていて、そこそこ友達もいた。

一生忘れないだろう、6年生の春。

お昼休みにブラスバンド部の練習がある、と校内放送が入った。
私は音楽室に行き、いつも通り友達に話しかけた。
だけど友達は無言で、私に手紙を渡してきた。

練習が終わり、私はトイレで手紙を読んだ。

ひどかった。
すべてがひどかった。

何故か5年生の頃の事件の犯人が私になっていて、
「親友に謝れ、先生にも謝れ、お前はもう要らない」

そんな内容だった。

もちろん私にそんな大それた事件を起こした記憶はない。
だけど怖くて弁解する事も出来ず、泣く泣く全てを諦めた。

あとで分かったことだが、友達に告げ口をしたのは
その頃一番仲の良かった友達だった。

その頃から私には友達がいなくなっていった。