「…まず一つ目。
他の子に優しくするのは、
美空の気を惹くため。
二つ目。
美空にだけ冷たいのは、
美空をどう愛せばいいかわからなくなって、
美空を傷つけるのが怖かった。
三つ目。
何で付き合ったか、は…
俺が美空を好きだから。
……ほんとはずっと、
話したかった。
触れたかった。
愛したかった。
俺だけを見て欲しかった。
でも…その感情がぐちゃぐちゃになって、逆に美空を傷つけたんだよな…」
「…竹琉……もういいよ。あんまり自分を責めないで。
その気持ちだけで十分だから。」
「美空…俺…まだ、お前の傍に居ていいのか…?」
初めて見た、彼の鎧を捨てた、本当の姿。
…君の流したその“涙”は、
あたしの君への愛よりも、
あたしの君を想っていた時間よりも、
輝き、とても暖かい物でした。