部屋の1番奥。

そこに立つリューンの前に、セロクはいた。




「お前はシャターナの王ではなく王子だろうが!

まだ王位継承をしていない青二才のお前が王である俺を捕まえることができる!!


ふざけるのもいい加減にしろ!!」





体中に鎖を巻き付けられ、がたいのいい兵士3人に取り抑えられているにも関わらず、セロクはしつこく身をよじっている。




…そして、メルートに連れられたティアラがリューンのもとに来ると、セロクの目は更に血走った。




「貴様の仕業か…!!」




憎しみを抱いた声は大きく広間に響く。


そしてそれはティアラに幽閉される前のセロクから受けた暴言の数々を思い出させた。