囚われの姫






(…あぁ……でもこの夢からは覚めたくないわ…。

…お母様とお父様のお顔は見れなかったけれど…こちらの夢は目がちゃんと開くもの。)





涙で霞む視界を鮮明にするため、ティアラは瞬きを繰り返した。



そして…下に目を向けると……。





自分が床から離れた場所で横になっていることに気がついた。






(ベッドで眠るなんて…何年振りかしら……。

それにしても……すごくよく出来た夢なのね…。


布団も温かいし…肌触りまで鮮明だわ……。)





これではますます夢から覚めたくなくなってしまう…。



そう、ティアラがため息をついた瞬間。




ティアラの背を向けた側から、バタンッとドアが開くような音とともに、靴音を響かせながら何者かが部屋に入って来た。