「空から見守っている…なんて、おっしゃるおつもりですか?」
「…………。」
自分が次に口にしようとしていた言葉をピタリと言い当てられ固まるティアラを、アルクは強く抱きしめた。
「ティアラ様…、私は…あなたが魔物として命を奪われる話を知っていました。
数日前のことです…。
それからは…あなたを見る度辛かった。
愛する人が殺されるのを…私は黙ってみるしかないのかと……。」
アルクはティアラの柔らかい髪に手を差し込み、彼女が存在することを確かめるように優しくすく。
「ですから…私もティアラ様と共に、この世から去ります。」
「アルク様!?
…それはいったい……」
にこやかに言い放ったアルクの真意が…ティアラにはわからなかった。
