ノチカはこの城で数少ないティアラの理解者の一人だった。



それにもともとアルクとも親交があったため、自らがと名乗り出てくれたのだ。




そのため、アルクが戦場に赴かなければならないときは、マリアとアリアからの菓子や果実のお土産とともに、ノチカがティアラのもとに来てくれていた。



もっとも、双子の姫は自分たちで行きたかったようなのだが…それはさすがに無理だったらしい。




城の中にいる大半はセロクのスパイとも言われており、下手な動きをしようものなら、その者は捕らえられ、暗く寒い地下牢にほうり込まれるからだ。