囚われの姫








「だって…………」




ティアラはきつく瞳を閉じた。


…そうしないと、今に涙の粒がこぼれ落ちる……。






「もう、泣いていいんだ。

今まで…たった一人でよくがんばった。」






ずっとずっと、我慢していたものが、プツリと切れた。





その時、リューンの腕の中にいたのは、両親を亡くしたばかりの頃、涙を流すことを禁じられた、まだ幼いティアラだった。




周りの人間が一気に手の平を返し、冷たい言葉を浴びせられ、どうしたらいいかも分からず、ただただ泣くことを我慢するしかなかった、子供時代。







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更新遅れてすみません


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皆様のご期待に沿えるようがんばりますので、これからもお付き合いいただけると嬉しいです



では…この章もそろそろ終わらせなければなりませんので、次のページの編集をしてきます