「は?」



もし身体があったのなら、私は相当マヌケな顔をしていたと思う。

恐ろしく棒読みだったのは置いといて、おめでとうございます?生き返る事ができます?

いやいや、ちっともおめでたくない。



「まず私から簡単な指導をさせて頂きそれから…」



「ちょ、ちょっと待って!」



「なんだよ?」



カンペから目を外した天使の眉間にはしわ。

綺麗な顔が台無しだ。



「生き返るってなに?どういうこと?私、死んだんでしょ?」



「言った通りだ。」



「嘘でしょ?」



「これは天秤の賽。お前の善悪、その他諸々をはかる。」



天使がサイコロをくるくる回しながら話す。



「で、6は最高値。お前は超がつく善人だということで、現世に戻す。」



「私、そんなに善い事した覚えない。」



「だろうな。自殺って時点で大罪だ。」



「だったらどうして…」