「誰だよ、俺の眠りを妨げるのは…いい度胸だ なぁ。」 男子生徒は目を閉じながら喋る。 相当眠いのだろう。 今にもまた、寝そうな勢いだ。 「わ、私の特等席、取らないでっ!」 私は上ずった声で男子生徒に言った。 「……ぁ?」 男子生徒の方は、半ば眠りながら私の声を聞 いているようだ。 「ここは、私が見つけた場所なのっ。取らない でよっ…」 そう言ってまた、男子生徒をベチッと叩いた。